リネレボ『すなっくウマ子』

表通りの喧騒から離れて裏路地に入ると、その店はあった。

今にも消えそうなネオンが点滅している店の名前は

『すなっくウマ子』。

 

 

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からら〜ん♪

 

あら、いらっしゃい。

今夜は客足伸びなくて、そろそろ閉めようとおもっていたんだけど…一杯だけ飲んでく?

 

どうしたの?浮かない顔して?

え?奥様や息子さんに

『あなた、邪魔よ。』とか、『オヤジ、うぜー。』とか言われて、家に居場所がない?

ああ…あるわねぇ、そういうことも。

でもね、アタシよりはマシよ。

アタシなんて…。

聞いてくれる?アタシの話を…。

 

 

 

アタシねぇ、これでも若い頃は、このスレンダーなナイスバディで結構みんなにチヤホヤされたのよ。

みんながアタシを『欲しい!』と、手に入れるために必死になって、貢いでくれて…。

そりゃあもう!

ウマウマ!

な人生だったのよ〜!ヾ(  ̄▽)ゞオホホホ

その中でもねぇ、あおいって子が特にアタシにお熱で♡

アタシを手に入れるために、眠る時間も削って働いて貢いでくれたわ。

 

それが…(っ`ω´c)ギリィ

アイツが…アイツが現れたせいで!!

あんなにアタシにご執心だったあおいの心を、一瞬にして奪い去ったアイツ!

 

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箒めぇぇぇぇぇ!!!

掃除道具のクセに、生意気にも空を飛んだりするもんだから、純粋なあおいはすっかり『キラキラばびゅーん♪』に騙されて…

アタシから箒に乗り換えたのよおおお!!!

 

…それからのアタシは、それまでの人生から一転、日陰の身となりこの有様…(> <。)ヨヨヨ

 

それでもね、いつか…きっとまた、あおいはアタシの元に帰ってくる、そう思って待ち続けていたわ。

 

…なのにあおいったら…

なのに、なのに、なのにいいい!!

箒だけじゃ飽き足らなくて、今度は!

 

 

チョ〇ボにまで手を出す始末!

え?チョコ〇じゃない?

どう見てもファイ〇ルファ〇タジーの〇ョコボにしか見えないじゃない!?

( ゚д゚)ハッ!そんなことはどうでも良くて!

この、ククリンだかクリリンだか知らないけど、足のぶっとい鳥MODOKIまで乗りこなすようになってるのおおお!

 

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見てよ!この太い足!アタシの倍はあるわねっ!

アタシの方が何倍も綺麗なのに、何故こんなのに乗り換えたのよー!あおいいいい!!

しかもね、これだけじゃないのよ!?

クマ男…あ、アタシの前にあおいが乗ってた、ダッサイクマなんだけどね。

そのクマ男でさえ!

 

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HRにグレードアップしてるのよおおお!!!

あんなにアタシが『キラキラ』にして!ってお願いしたのに、あおいはクマ男を…クマ男をキラキラに…(´;ω;`)ウッ…

 

箒に乗り換えられ、足太鳥まで手に入れ、クマ男にも敗け…アタシっていったい、あおいの何だったのかしら…?

弄ばれて棄てられた?

いえ、そうじゃないわ!

いつか…いつかきっと!

アタシの輝ける時がやってくるはず!!

 

だからね、あおい…

 

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( -ω- `)フッ

今はこんな場末のスナックの雇われママだけど、いつか返り咲いてみせるわ!アタシ!!

だから貴方も、居場所を取り返すつもりで頑張って…

 

からら〜ん♪

 

あら?え?もう帰ったの?

あっ!ちょっと!お代は〜〜〜!?

 

 

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その後、その店を訪れる客は誰もいなかった。

 

 

 

 

                             〜『すなっくウマ子』閉店〜